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3、甲状腺の検査(血液検査、画像診断他)|甲状腺の病気について

3、甲状腺の検査(血液検査、画像診断他)|甲状腺の病気について

 甲状腺の検査は機能に異常があるかどうかを、甲状腺ホルモン(サイロキシン、トリヨードサイロニン)と甲状腺刺激ホルモン(脳下垂体から分泌)の血中濃度を測定して調べます。
 病因を特定するには自己抗体検査をおこないます。これは、橋本病やバセドウ病では自分の甲状腺を異物とみなして甲状腺に対する自己抗体ができてしまうためです。
 また、甲状腺腫瘍が発見された際は、良性か悪性かきちんと鑑別するために、超音波・シンチグラフィー・MRIなどの画像検査を行い、さらに甲状腺腫瘍の組織検査である穿刺吸引細胞診を行ういます。


1、血液検査

①フリーT3 、フリーT4

検査名 FT3.FT4 基準値 FT3:2.1~4.0pg/ml
FT4:0.8~1.8ng/dl
検査内容
甲状腺ホルモンには、トリヨードサイロニン(T3)と、サイロキシン(T4)の2種類があります。そこで、血液中に存在するT3、T4の遊離型(実際に作用する甲状腺ホルモン):FT3、FT4の濃度を調べます。このFT3、FT4は実際に作用をする(機能を持つ)タイプであるため、甲状腺そのものの働きを調べるうえでとても重要な検査と言えます。なお採血は、朝食をとらずに空腹時に行なうのが原則です。
 甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)の人では増加し、機能低下症(きのうていかしょう)の人では減少します。


②甲状腺刺激ホルモン(TSH)

検査名 TSH 基準値 0.500~5.00μIU/mL
検査内容
 TSHは、脳の下垂体前葉から分泌され、血液に入って甲状腺を刺激し、甲状腺ホルモンの合成・分泌をうながします。
 TSHの分泌は、血液中の甲状腺ホルモンの濃度と、脳の視床下部から分泌されるTSH放出ホルモン(TRH)によって調節されています。そのため、視床下部や下垂体の病気でも、血中のTSHの濃度は変動します。
 TSHは、バセドウ病、プランマー病などの甲状腺機能亢進症にかかっている人では低値となり、原発性甲状腺機能低下症の人では高値となります。


②甲状腺自己抗体

 甲状腺の自己抗体として、免疫機構の標的になる抗体としては、抗サイログロブリン抗体と、抗マイクロソーム抗体があります。
 抗サイログロブリン抗体は、慢性甲状腺炎でみられる(陽性になる)ことが多く、抗マイクロソーム抗体は、慢性甲状腺炎、バセドウ病の人でも陽性となることもあります。

検査名 抗サイログロブリン抗体 基準値 陰性 28未満IU/mL
検査内容
 抗サイログロブリン抗体は免疫グロブリンクラスのIgG抗体が主でですが、IgA・IgM抗体も認められます。甲状腺疾患では各種の甲状腺特有抗原と反応する臓器特異性の自己抗体が検出されますが、抗サイログロブリン抗体は甲状腺濾胞内コロイド成分であるサイログロブリンに対する自己抗体です。とくに橋本病患者の陽性率が高く、抗体価は広くバセドウ病でも陽性を示しますが、抗体価は橋本病よりも低いものが多いのが特徴です。

検査名 抗マイクロソーム抗体 基準値 陰性 100未満
検査内容
 抗マイクロゾーム抗体は、バセドウ病や橋本病で高率に陽性となるが、成人の検診でも数%~10%前後陽性をしまします。潜在性自己免疫性甲状腺疾患の存在を示すものと考えられます。また,各種自己免疫疾患、糖尿病(特にインスリン依存症)などでも陽性を示します。高力価を示す場合でも甲状腺機能とは必ずしも相関はありません。しかし、自己免疫性甲状腺疾患の治療経過によって、しだいに力価が低下します。この場合でも陰性化することはほとんどありません。また妊娠や出産でも変動し、出産後3~6ヵ月後に抗体価が増加したり顕在化することがあります。


③甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体抗体

検査名 TSHレセプター抗体 基準値 15以下(%)
検査内容
 TSHレセプターは糖蛋白で、この蛋白にTSHが結合すると活性化され刺激が伝達されます。このレセプターに対する自己抗体が自己免疫性甲状腺疾患(バセドウ病、甲状腺機能低下症(橋本病)の一部)の患者血中に認められます。
 抗体の作用としては,刺激型と阻害型の2種類あり、刺激型はTSHレセプターを刺激し甲状腺機能亢進を示し、阻害型はTSHのTSHレセプターへの結合を阻害して機能低下を示します。
 レセプター抗体陽性は、ほぼバセドウ病であることを示し,ます。また、甲状腺ホルモンの欠乏がある場合且つ、レセプター抗体が陽性の場合は、甲状腺ホルモン欠乏がTSHセプター阻止抗体によるものである可能性を示し、機能低下症の診断あるいは発症の予測に有用です。



④甲状腺血中腫瘍マーカー

検査名 サイログロブリン(Tg) 基準値 32.7以下ng/ml
検査内容
 サイログロブリン(Tg)は甲状腺濾胞細胞のみでつくられる分子量66万の糖蛋白です。生合成されたTgは濾胞腔の中へ放出されます。この経過中に,ペルオキシダーゼの作用によってTg分子中のチロシン基にヨード分子が結合し、甲状腺ホルモンの合成が行われます。そのためTgは臓器特異性が高く甲状腺疾患にはきわめて有用なマーカーです。意義としては甲状腺分化癌の手術評価,および術後再発や転移の有無を知るマーカーとしての使用にあります。その他バセドウ病での治療の効果・寛解の指標、先天性甲状腺機能低下症の病型の決定などにも有用です。

検査名 カルシトニン 基準値 1.6~5.5μg/mg・Cr
検査内容
 カルシトニンはカルシウム調節ホルモンのひとつとして副甲状腺ホルモンに拮抗し、血清カルシウム濃度を下げ、骨吸収を抑制する事です。またカルシトニンは甲状腺髄様癌では異常高値となる場合が多く、肺癌などの悪性腫瘍でも高値となる場合があるため、腫瘍マーカーとしての有用性が認められています。その他、骨塩量にも作用する事から高齢者の骨粗鬆症における重要性が示唆されています。

検査名 RET癌遺伝子 基準値 15以下(%)
検査内容
 RETはヒトT細胞リンパ腫より抽出したDNAをNIH3T3細胞にトランスフェクションして形成されたフォーカスより分離された原癌遺伝子です。
 MEN2A型ではRET蛋白の領域であるシステインリッチドメインに変異がみられたのに対し,MEN2B型では大多数の症例でチロシンキナーゼドメイン2のコドン918のメチオニン残基にミスセンス変異(M918T)が認められます。


2、画像診断他

検査名 甲状腺放射性ヨード
摂取率
基準値 10~40%
検査内容
 ヨードの放射性同位元素(放射性ヨード、123I 、131I)をカプセルの形で内服し、その放射性ヨードの放射線が、一定時間後に何%が甲状腺にとりこまれたかをみる検査です。通常では、123Iのカプセルを内服し、6時間後(131Iでは、24時間後)に測定します。
 甲状腺機能亢進症の人では増加し、機能低下症の人では減少します。亜急性甲状腺炎の初期の人では、著しく低い値となります。
 
微量のヨードを摂取しても、測定値に影響が出るため、検査の2週間前から、海藻などヨードを含んだ食物をとらないよう、厳重な食事制限を必要とします。T3剤を、1日に75μg(マイクログラム)(1μgは100万分の1g)で、7日間内服し、その前後に甲状腺放射性ヨード摂取率の検査を行ない、比較する検査が行なわれることもあります。
 健康な人では、T3剤を服用すると、ヨードの摂取率が半分以下に抑えられますが、バセドウ病やプランマー病の人ではヨードの摂取率は抑制されません。このためバセドウ病の診断確定や、治癒(ちゆ)の判定に使われています。

検査名 画像診断 基準値 異常なし
検査内容
 甲状腺の腫瘍を電磁波や高周波によってえられた画像で検査・診断するものです。比較的やわらかい組織も写る頸部軟X線撮影のほか、超音波エコー検査、甲状腺シンチスキャン、CTスキャン、弱い磁気を利用して組織の画像をえるMRI(磁気共鳴画像装置)検査などが行なわれています。
 嚢胞などの良性腫瘍や、結節内の出血は、超音波検査で診断できますが、通常、これらの画像診断では、腫瘍があることはわかっても、良性であるか悪性であるかの区別まではできません。

検査名 甲状腺針生検 基準値 異常なし
検査内容
 甲状腺の腫瘍の部分に針を刺し、その一部を採取して、顕微鏡で腫瘍の細胞の種類を調べる検査です。
 腫瘍が良性か悪性かは、これによって、はっきりと診断できます。
 外来で簡単にでき、苦痛がほとんどないため、生検のうち、この穿刺吸引細胞診という方法がよく用いられます。

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