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バセドウ病の原因・症状・治療|甲状腺の病気

バセドウ病の原因・症状・治療

  バセドウ病は、甲状腺の機能が亢進し、過剰に甲状腺ホルモンを作り甲状腺機能亢進症を引き起こす病気です。バセドウ病の場合は、甲状腺を異常に刺激する抗体が体のどこかで作られる事により発症します。現在の医療をもってしても、アレルギー性疾患をはじめとした自己免疫疾患により、なぜ自分の体を攻撃する抗体が作られてしまうのかは、いまだ不明のままです。
 この抗体が、甲状腺刺激ホルモンの代わりに甲状腺を刺激し、どんどん甲状腺ホルモンを作らせてしまうのです。また、バセドウ病の患者の15%くらいは親・兄弟も同じ病気にかかっており、このことから遺伝的な素質もある程度関係していると言えます。
 バセドウ病の根本的に治療は、自己免疫疾患であることから難しいこともありまが、バセドウ病特有の症状は、血液中の過剰な甲状腺ホルモンによるものですので、血液中の甲状腺ホルモンの量を正常にコントロールができれば、健康な人とまったく変わらない生活が可能です。

バセドウ病の症状

バセドウ病の代表的な症状は甲状腺腫、眼球突出、動悸など、甲状腺ホルモンの過剰によって起こる症状の三つです。しかし、この三つの症状がそろうケースはレアケースとなります。

①バセドウ病の症状:甲状腺腫

 甲状腺が全体的にはれる「びまん性甲状腺腫」と、部分的にしこりができる「結節性甲状腺腫」があります。バセドウ病の場合は、「びまん性甲状腺腫」になります。
 人によってはれの程度はさまざまですが、一般的には若い人の方がはれが大きくなりやすい傾向があります。腫瘍の大きな人は薬による治療が難しく、手術や放射性ヨウ素治療の適応となる場合が多くあります。

②バセドウ病の症状:眼球突出

 バセドウ病は眼球が出る病気と言われていますが、眼球突出の症状は実際には多い症状ではありません。事実、発病前と比べて、はっきりわかるほど眼が出てくる人は10人に2人程度です。 また眼球が突出しなくても、上のまぶたがはれたり(眼瞼腫張)、まぶたが上の方に引っ張られるため目が大きくなったように見える(眼瞼後退)もあります。バセドウ病による目の異常をバセドウ眼症といいます。
 眼瞼後退は甲状腺機能亢進症と関係のあることが多く、薬を用いて甲状腺ホルモンを正常にすると改善することがあります。眼球突出は、眼球の後にある脂肪組織や眼球を動かす筋肉の体積が、炎症やむくみによって増えるためです。その結果、眼球が前方に押し出されてくるものです。一般的には眼が突出するだけですが、「悪性眼球突出」となると、角膜や結膜が赤くなったり、潰瘍ができて痛みを伴うこともあります。また、ものが二重に見えるという人もいます。この症状は、治療を行うことで予防ができ、あまり多い症状ではありません。
 しかし、バセドウし病の程度は、眼球突出の度合いは必ずしもイコールではなく、甲状腺機能異常と眼球突出の関係は今のところ分かっていません。
 

③バセドウ病の症状:甲状腺ホルモンの過剰

 バセドウ病に伴う症状のなかで日常生活に一番大きな影響を与える症状は、甲状腺ホルモンの過剰によって引き起こされる症状です。甲状腺ホルモンは、体の新陳代謝を活発にするホルモンのため、一見生き生きとして皮膚のツヤもよく、元気そうに見えます。しかし、新陳代謝が異常に活発であるということは、エネルギーの浪費を意味しています。例えば、安静時でも、走っている時と同じくらいエネルギーを消費する程です。この理由から、とにかく疲れやすい、いつもゴロゴロしている、というのもこの病気の人に多い症状です。
 また、代表的な症状が動悸です。エネルギー代謝も症状として大きなものですが、動悸に伴う息切れも多い症状で、寝ていても動悸が気になって眠れないというケースもあります。これは、バセドウ病は代謝を亢進するために、それに伴い普通の人より多くの酸素を必要とするためです。通常、脈拍は1分間に 60~80程度ですが、バセドウ病の場合は100を超えることもあります。ただし、高齢になると脈拍が増えないこともあります。

④バセドウ病の症状:その他の症状

 ほかに多い症状は、手足や体のふるえです。とくに指先のふるえが目立ち、文字が書きづらくなったりします。また、いつも運動をしているのと同じような状態になるため、暑がりになり、汗をたくさんかくようになります。
 さらにエネルギーの消費が激しいため、食欲はあるがやせるということになります。とくに男性や年齢が高い人のなかで目立つ症状で、ひどい場合は1~2ヶ月で10kgもやせることがあります。
バセドウ病にはこれ以外にも、下痢、皮膚のかゆみ、筋肉の衰えなどさまざまな症状があります。
 さらに、バセドウ病は1日のリズムも微妙に狂ってしまうため、寝起きが悪く午前中はずっと調子が悪いという人も少なくありません。また、精神的にも不安定になり、イライラしたり、集中力がない、落ち着きがないといった症状が現れます。そのため仕事の能率が落ちたり、子どもの場合は学校の成績が急激に低下することもあります。


バセドウ病の検査

 バセドウ病の検査は、血液検査が中心となります。血液検査では、血液中の甲状腺ホルモンの量を測定し、過剰になっているを調べます。またバセドウ病であれば、甲状腺を刺激する特殊な抗体(TSHレセプター抗体)が血液のなかから検出されます。この抗体が存在すれば、バセドウ病と確定されます。
 しかし、血液検査で診断がつかない場合は、アイソトープ(放射線ヨウ素)検査を実施します。これは、甲状腺に要素が集まりやすい性質を利用したもので、バセドウ病は、甲状腺ホルモンを大量に作るために、甲状腺に通常より多く放射性ヨウ素が集まります。

バセドウ病検査の注意点

 血液検査の場合はとくに注意は必要ありませんが、アイソトープ検査を受ける場合は、検査7日前からヨウ素の多い食品を避ける必要があります。具体的には、海草類やヨウ素を含む薬(うがい薬など)の使用を中止します。
 なお、胎児はアイソトープの影響を受けやすいため、妊娠中はこの検査は行いません。また、乳児がいる患者様では123Iを用いた場合、検査後3日間授乳を中止する必要があります。
 


バセドウ病の治療

甲状腺ホルモンが過剰に作られないようにする治療を行います。 内服薬治療(抗甲状腺薬、場合によりヨウ素剤)、放射性ヨウ素治療(アイソトープ)、手術の3つの方法があります。どの方法を選ぶかは、その人の病状、年齢、社会的状況などによって変わってきます。

①バセドウ病の治療:薬による治療

 甲状腺ホルモンの合成を抑える薬(抗甲状腺薬)を、規則的に服用する方法です。状態に応じて、適切な量の薬を飲んでいれば、1~3カ月で、血液中の甲状腺ホルモンは正常になります。ホルモンの量が正常になると、自覚症状もほぼなくなり、普通の人とまったく変わらない生活ができるようになります。薬の治療で大事なことは、定期的に甲状腺ホルモンの量を測定しながら、適切な量の薬を服用することです。バセドウ病の病勢が軽い場合は、薬の必要量が減少していきます。1日1錠から2日に1錠くらいで半年以上甲状腺機能が正常に保たれていれば、薬の中止を検討します。

②バセドウ病の治療:アイソトープ(放射性ヨウ素)治療

 放射性ヨウ素を服用して、甲状腺に集まった放射性ヨウ素の働きで甲状腺の細胞の数を減らす方法です。甲状腺細胞の数が減少すれば、分泌される甲状腺ホルモンの量も少なくなります。放射性ヨウ素カプセルの服用後、およそ2〜6カ月で甲状腺ホルモンの分泌は減少してきます。手術のように傷が残らず首の腫れが縮小し、薬より早く治るのがこの方法のよいところです。
 しかし、細胞が減りすぎて、逆に甲状腺の機能低下を起こす場合がああります。この副作用は管理をしっかりをしていても完全に防ぐことは難しく、治療患者の約3~4割に現れるといわれています。

③バセドウ病の治療:手術療法

 過剰にホルモンを分泌している甲状腺を外科的に切除する方法です。甲状腺すべてを摘出する全摘出手術療法と一部を残して摘出する亜全摘手術療法があります。
 以前は亜全摘手術療法を用いられていましたが、残す甲状腺の量が多いと機能亢進症が再発し、少ないと機能低下症になります。しかも、患者様ごとに適正な甲状腺の量は異なるため、残すべき適正な量を手術前に予測することはほぼ不可能と言えます。そのため、この亜全摘術後には甲状腺の機能が完全に正常になる患者は約30%しかなく、改善が見られても再発する患者が約20%にみられました。
 さらに再発は手術後何年経っても起こる可能性がありますので、生涯にわたる検査が必要となります。
もちろん、甲状腺全摘出手術を行った場合は、必ず甲状腺機能低下症の状態となりますが、甲状腺ホルモン薬の内服を用いることで、ほぼ副作用もなく健康的な生活を送ることができるようになります。


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